ゆで卵を作ったら、やっぱり綺麗に殻を剥きたいものです。
それがたった一手間を加えるだけで、しかも完璧に綺麗に剥けるゆで卵ができるのです。
【殻が剥きにくくなる理由】
そもそもゆで卵の殻が剥きにくくなるのは、卵白膜と卵白がくっついてしまうことによります。
これは温めると卵のなかの炭酸ガスが膨張し内圧が大きくなることによります。
しかも、産みたての生卵は卵白pHと言いますが、そのpHが7~8で、このときは剥きにくいのが一般です。
1週間ほど経つと炭酸ガス(弱酸性)が殻から抜けpHが9程度となり、内圧の大きさも抑えられるため、卵白膜と卵白の癒着が小さくなり、剥き易くなるのです。
ただし、長い時間放置すると、生卵内も変化しますので、剥き易いさ以外にも腐る等の問題が起きますのでご注意ください。
【殻が剥き易くする方法】
茹でる時に水に少し酢を入れるとpH値が下がるため、タンパク質の凝固を促進する作用が働きます。
温泉卵を思い浮かべると、卵白が凝固していないため、殻にたくさん白身が残っています。
これはタンパク質の凝固が十分ではなかったためです。
酢によるタンパク質の凝固促進により白身がしっかりと固まるため、殻が剥き易くなるのです。
意外と知られていませんが、もちろん酸であれば良いので、レモンの輪切りを水に入れてゆで卵を作っても殻は剥き易くなります。
これと同様の効果が酢の代わりに塩を入れることです。
塩はタンパク質どうしが凝固する際に、その表面どうしの橋渡し的な役割を成し、タンパク質がしっかりと凝固する作用があります。
が、酢と塩はあまり新鮮な卵だとうまくいかない場合もあります。
そこで、安全ピン等で卵の下(尖っていない側)の気室と呼ばれる方を1cmほど差し込むと内圧が上がらなくなるため、とても剥き易くなります。
これは、あまり新鮮かどうかに影響されにくい剥き易い方法と言えます。
どうぞ、下のポイントだけ撮影した動画を参考ください。
日常にちょっとした工夫をすると劇的に効果が上がったり、便利になったりします。
こうした発想が発明を生み、そして、それが特許と言った知的財産へと繋がり、商品化されることもあるのです。
科学も学ぶだけではなく、日常を便利にする知識として活用して、初めて先人たちが築き上げてきた科学の恩恵を受けられ、科学という学問の意義が発揮されるのです。
常日ごろ、「ふ」(不、負)を無くすという「気付きの発想」を持っていると、凄い発明家や科学者になれるの近道と言えましょう!
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