ビンに入った胡椒(コショウ)や唐辛子、山椒などをしばらく放置しておくと、側面の方で固まってしまい不憫に感じることも多いのではないでしょうか?
でも、ちょっとした簡単なことだけで、解消されるのです。
※今回は以下の山椒が固まっていたので山椒で行います。
【逆さにしても底部分に山椒が固まっていて落ちてきません】
【振っても叩いても落ちてきません】
【やり方】
これらのビンの底を見てみると、小さなギザギザがあります。
2つのビンの底を合わせ、このギザギザで擦るだけです。
カエルの鳴き声のような音がしていたら上手に行っている証しです。
動画はなるべく大きな画面でご覧になると分かり易いと思います。
気持ち良いくらいに固まっていた胡椒がサラサラの元通りに復活しますので、病みつきになる実験です。
それとともに、内側に胡椒の付いていたビンも、まるで新品と勘違いするくらい胡椒1粒も付いていない透明性のある綺麗なビンになります。
【理由】
これは「共鳴」現象によります。
固まってしまった胡椒や山椒に、ビンの底のギザギザを擦り合わせると、連続的に細かい振動が加わり、中の粉末が共鳴し振幅が増幅するため塊がほぐれます。
【そもそもビンの底のギザギザは何のため?】
胡椒等のビンの底はギザギザがあります。
胡椒等のビン底がギザギザなのは何のため?と言えば、それは製造時に「ナーリング」というギザギザにする加工が施され、製造時の破損防止のためです。
つるつるに作るよりガラスビンの破損する可能性が小さくなるのです。
強度がつるつるに比べてギザギザのナーリング加工をした場合には約2倍になります。
工場で作られる際に1,500℃の高温で作られたガラスビンは柔らかくもろい状態のなか、ベルココンベアで運ばれる等の大なり小なりの振動や衝撃を受けます。
ナーリング加工をしていないと、この振動や衝撃でビンの底に傷が付いてしまい、破損してしまうのです。
日常にちょっとした工夫をすると劇的に効果が上がったり、便利になったりします。
こうした発想が発明を生み、そして、それが特許と言った知的財産へと繋がり、商品化されることもあるのです。
科学も学ぶだけではなく、日常を便利にする知識として活用して、初めて先人たちが築き上げてきた科学の恩恵を受けられ、科学という学問の意義が発揮されるのです。
常日ごろ、「ふ」(不、負)を無くすという「気付きの発想」を持っていると、凄い発明家や科学者になれるの近道と言えましょう!
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